先日アナウンスさせていただいた文書のとおり、私たちは新しいコミュニティを各種プ ロジェクトごとに立ち上げ、それらのハブとなる組織の設立のため、現在準備作業を行っ ています。  この準備作業には、もじら組を卒業したメンバーが複数名含まれておりますが、これら のメンバーが、もじら組を離れ、新しいコミュニティで活動することになった経緯につい ての問い合わせがあったため、簡単に説明させていただくことにしました。  今回、私たちがもじら組を離れたのは、btm 氏が辞任表明時に書いた記事内容の延長線 上にあります。そのため、そちらも併せてご参照ください。  http://d.hatena.ne.jp/smellman/20090719/1248017232  もじら組という組織内では複数の貢献作業プロジェクトが存在しており、各プロジェク ト内では、組外の人も含め、多くの方が活動していました。しかし、今回のメンバーは様 々な問題から、もじら組という組織の形を維持したままではプロジェクトの継続、発展に は問題があると考えるようになりました。  例えば、もじら組本体の活動方針に不明確な部分が多々あることや、スタッフの幽霊率 が 2/3 を超えていること、プロジェクトの独立性が担保されていないために新しいことを 始めるのが極めて困難であることが挙げられます。  そこで、閉塞感を感じていたスタッフの一部(今回のメンバー)は、もじら組というあ いまいな集団を一旦解散した上で、各種プロジェクトを独立させて身軽にし、それぞれの プロジェクトがより効率よく活動できる形への再編を提案しました。しかし、すでに発表 されていますとおり、この解散案は否決されました。  この投票中にも様々な議論が行われましたが、反対票を投じた組員のほとんどからは、 問題点の議論への意見表明も、「解散しないままでの発展案」も全く提案されない上に、 いやなら出て行って活動すればいいとの発言もありました。このため、賛成票を投じたメ ンバーの一部は、もじら組において活動を続けることは無理だと判断し、新しく貢献者の ためのコミュニティを立ち上げて再スタートすることにしました。  この行動は一部のスタッフの単なるわがままであるのかもしれません。また、これらの 行動により、本当に事態が好転するのかと問われれば、その保証はないと答えるしかあり ません。しかし、私たちは、一人ではできないことをするために、情報を交換し合ったり、 目的を共有して活動できるような場を作り、これを外部の意欲のある方々にも提供したい と考えています。もちろん、この場を作る作業そのものに関わっていただけるなら理想的 です。それは新しい風を吹き込んでくれると考えているからです。  新コミュニティを立ち上げようとしているメンバーは、決して、Mozilla の普及・発展 を妨げようと考えているわけではありません。もじら組と新コミュニティが目指している もの(Mozilla の日本における普及)は同じものであり、ただ、その手段が異なっている に過ぎません。  解散提案の時にも明確に表明しましたが、私たちは、もじら組の各プロジェクト、特に、 もじら組のフォーラムと Bugzilla-jp には多くの貢献者・利用者が参加しており、一部の 人間の都合で閉鎖してしまってはいけないほどの高い公益性をもった重要な存在になって いると考えています。  これらは他のプロジェクトとは異なり、多くの貢献者やユーザが参加することによって コンテンツが作られている CGM のサイトであるため、同種のサイトを新たに立ち上げる ことは、その場を重視しているユーザを混乱させないためにも行うべきではないと考え、 新しいコミュニティのプロジェクトとしてはリストしておりませんでした。  しかしながら、この新しいコミュニティのそもそもの目的には貢献者が活動できる場を 提供するということもありますので、もじら組によって維持できないという結論になった 場合は、新コミュニティとしてサービスごとに移管を受けるなどの手段で継続していくこ とも提案したいと発足当初から考えております。  最後に、今回の新コミュニティ立ち上げに際し、多くの一般ユーザにご心配をおかけし ましたことをお詫びいたします。また、様々な媒体を通じて、ご意見・ご批判をいただき ましたことを感謝いたします。まだまだ、新コミュニティ立ち上げの具体化にはいましば らくの時間が必要ですが、今後ともご支援・ご意見・ご批判いただけましたら幸いです。